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Anna May Wong: A Complete Guide to Her Film, Stage, Radio and Television Work
A**R
highly recommended!
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S**E
映画史に咲いた睡蓮の花ーアンナ・メイ・ウォン全仕事ガイドブック
*レビュー掲載後追記:【以下レビューは、ハードカバー版(ISBN-10:0786416335)に対するものですが、Amazon.co.jpが、勝手に他バージョンにも転載しています】リチャード・バーセルメス、ロン・チャニー、エドワード・G・ロビンソン、ボリス・カーロフ、ポール・ムニ、マーナ・ロイ、キャサリン・ヘプバーン…。彼らに共通することをすぐに答えられる方は、なかなかの映画ファンだろう。答えは、全員、アジア人を演じたことがあるということ。今でこそ、アジア人の俳優がハリウッドでも活躍しているが、サイレント期から1940年代ぐらいまでは、白人のスター俳優が、一重まぶたの異様なメーキャップでアジア人を演じること―俗に言う「イエロー・フェイス」―が当たり前のように行われ、決して珍しいことではなかった。そんな時代にあって、サイレント期に主演を張ったアジア人女優がいた。アンナ・メイ・ウォン(1905-1961)だ。ハリウッドで、主演級を張ったということでは、早川雪洲と双壁のアジア人だろう。1905年に、ロサンゼルスで、クリーニング店を営む中国移民の子として生まれたウォン(7人兄弟の2番目)は、幼い頃から女優になることを目指し、映画界に。中国の義和団事件を描いた『紅燈祭』のエキストラ出演を皮切りに、16歳(!)という若さで、初の2色式テクニカラー長編『恋の睡蓮』(" Treasures American Film Archives " Disc2収録)に主演し、その名を知られることになる。その後、いくつかの作品に出演しながらも(中でも最も有名なのは、『バグダッドの盗賊』のモンゴルの奴隷役だろう)、イエロー・フェイスの白人俳優の助演に甘んじることに嫌気が差したウォンは、アメリカを飛び出し、ヨーロッパの映画界(ドイツ、イギリス)に活路を見い出す。ウォンの神秘的なエキゾチズムは、たちまちヨーロッパ映画界を席巻し、E・A・デュポン監督の『ピカデリイ』を頂点として、世界映画史に名を刻むことになったことは、あまりに有名だ。ちょうど、その頃、映画界は、サイレントからトーキーという技術的転換期を迎え、ウォンは、再びアメリカへと戻るが、依然、彼女に舞い込むのは、ステレオ・タイプのアジア人の端役ばかりで、映画女優としての活躍の限界を感じ、1946年の"Impact"を最後に、実質的に映画界を引退(1960年に出演した『黒い肖像』が最後の作品で、その後、『フラワー・ドラム・ソング』への出演契約もしていたらしい)。その後は、舞台、ラジオ、TVへとシフトし、1961年に、心臓発作で56歳という若さでこの世を去った。生涯、独身を貫いたということなので、文字通り、「演じる」ということに人生を捧げた人だったのだろう。本書は、そのアンナ・メイ・ウォンの全仕事―映画、舞台、ラジオ、TV―を完全網羅したガイド・ブック。当時の資料を徹底的に洗い、作品一本、一本に解説を付けた労作だ。その解説も、的確で、"The Honorable Mr. Buggs"の当時の評で、出演者の上山草人を中国人と誤記している―当時の観客にとって、「アジア人」俳優の認識は、その程度だったということを知る上で、象徴的な誤記だろう―のをきちんと訂正している(P45)あたりも信頼が置ける。写真も豊富で、表紙に使われている『帰らぬ船出』からの写真も、魅惑的で美しい。著者である、フィリップ・リーブフライドとチェイ・ミ・レーンのウォンの功績をきちんと記録したいという深い愛情と強い熱意が感じられる一冊に仕上がっている。部数が出る類の書ではないので、頁数(全179頁)の割に、かなり高額な設定になっているが、これは仕方のないところだろう。アンナ・メイ・ウォンのファンには欠かせない一冊だと思う。 Treasures American Film Archives
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